2024年11月28日、オーストラリアで16歳未満の子どもがSNSを使うことを禁止する法律が可決されました。
この法律は、子どもたちを有害なコンテンツやサイバーいじめなどの危険から守るために作られたもので、「インスタグラム」「TikTok」「スナップチャット」「X(旧ツイッター)」「フェイスブック」などのSNSが対象です。
この記事では、このSNS禁止の法律がいつから始まるのか、どのような影響があるのかを分かりやすく説明します。
16歳未満のSNS利用を禁止する法律の背景
オーストラリア政府は、子どもたちがSNSを使うことで直面する様々なリスクに対処するため、16歳未満の子どもがSNSを利用することを禁止する法律を2024年11月28日に可決しました。
この法律では、SNSプラットフォームが子どもたちのアカウントを作れないようにすることが義務付けられています。
これにより、子どもたちが危険なコンテンツに触れたり、サイバーいじめに遭うリスクを減らすことが期待されています。
SNS禁止はいつから実施されるの?
この法律は2025年1月から試験的に運用される予定です。
試験運用は1年間行われ、その後2026年1月から正式に施行されます。
試験運用期間中は、法律の効果や運用の問題点を確認し、必要な改善を行います。
この期間中に、SNSプラットフォームは法律に準拠するための仕組みを導入し、それがどのように機能するかをテストします。
また、ユーザーや保護者からの意見も集めて、運用の方法を調整していく予定です。
対象となるSNSプラットフォーム
この法律の対象となるSNSプラットフォームは、「インスタグラム」「TikTok」「スナップチャット」「X(旧ツイッター)」「フェイスブック」などです。
これらは特に若者に人気があるSNSであるため、規制が必要とされています。
一方、「YouTube」など、教育目的で使われるプラットフォームは対象外の見込みです。
これにより、学習に役立つ情報の提供を妨げることなく、子どもたちの安全を守ることを目指しているそうです。
違反した場合の罰則
この新しい法律に違反した場合、SNSプラットフォームには非常に厳しい罰則が科されます。
具体的には、違反したプラットフォームに対して最大4950万オーストラリアドル(約49億円)の罰金が科される可能性があります。
この罰金は、SNSが子どものアカウント作成を防ぐための適切な対策を取らなかった場合に科されるもので、SNSプラットフォームには法的義務の強化や社会的責任の増加といった強いプレッシャーをかけています。
国民の支持と懸念
オーストラリア政府によると、この法律は子どもたちの安全を守るために重要であり、国民の約77%がこの法律に賛成しているという調査結果が示されています。
この調査は全国的に行われ、特に親たちの間で強い支持があることが分かりました。
多くの親が、SNS利用によるリスクから子どもを守りたいと考えており、この法律を支持しています。
しかし、年齢確認の方法が不十分であることや、個人情報がどのように保護されるのかについて心配する声もあります。
特に、子どもたちのデータがどのように扱われるのかや、不正確な年齢確認によるプライバシー侵害のリスクが懸念されています。
また、テクノロジー企業の中には、この法律が表現の自由に悪影響を与えるかもしれないと懸念する意見もあります。
まとめ:オーストラリアのSNS禁止法はどうなる?
オーストラリアで16歳未満の子どもがSNSを使うことを禁止する新しい法律は、2025年1月から試験運用が始まり、2026年1月から正式に施行される予定です。
この法律は子どもたちの安全を守るための大きな一歩として、多くの人々に支持されています。
しかし、年齢確認の方法やプライバシーの問題など、まだ解決すべき課題も残っています。
この1年間で、法律がどのように実施されるかが注目されるところです。
子どもたちがSNSを安全に使える未来を作るため、今後の動きを見守りましょう。